エルピー・プル
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エルピー・プルはアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する、架空の人物(声:本多知恵子)。
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[編集] 個人データ
性格は天真爛漫にして気まぐれ、我儘。また、時に気性の激しい一面を見せる。無類の綺麗好きでもある。
初登場時にプルが発した独特の口癖は、後発のゲームなどに登場した際に彼女を象徴する台詞として頻繁に使われている。
後に彼女と対峙することとなるプルツーをはじめとし、『機動戦士ガンダムUC』に登場するマリーダ・クルス(プルトゥエルブ)など最低12体のクローン体が存在する。
- 生年月日:U.C.0077年3月8日
- 血液型:O型
- 身長:150cm
- 体重:37kg
- 年齢:10歳
- 職業:モビルスーツパイロット
- 趣味:入浴
- 好物:チョコレートパフェ
- 特技:モビルスーツの操縦
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集] 経歴
アクシズ内においてグレミー・トトらの監視の下、パイロットとして養成されていた少女。出生に関しては謎が多く、意図的に記録が抹消され残されていないとする資料もある。旧ジオン時代に『優良主交配実験』としてギレン・ザビの精子とニュータイプの素養が認められる女性の卵子を基に生成された試験管ベビーであったという説や、彼女の時点で既に誰かのクローンであったという説など、諸説が存在する。養成の段階で強化措置を施されており、10歳という幼さも手伝って情緒不安定な面を時折のぞかせる。
アクシズに潜入したジュドー・アーシタに対して対面前からその胸をときめかせており、以後彼に付きまとう。時にはジュドーの関心を惹く為キュベレイMk-IIを操り、彼の搭乗するΖΖガンダムに躍りかかるなど、熱烈な思慕の情を見せている。
地球降下作戦の際には、グレミーによって意識調整を施され、ジュドーの前に立ちはだかる。しかし、戦闘中に暗示が解け、そのままジュドーの操るΖガンダムに救助され降下に成功した。
その後はアーガマに収容され、捕虜として扱われることになるが、プルは積極的にジュドーと行動を共にした。ダカール襲撃に向けてジュドーらガンダム・チームとアーガマが別行動をとった際はガンダム・チームに従ってサハラ砂漠横断に随行した。プルはその優れたニュータイプ能力を活かし、ジュドーらの危機を救う場面も見られた。
ダカール襲撃戦時にジュドーが彼の妹リィナ・アーシタと再会した際には、プルは嫉妬の感情を爆発させている。彼女と揉み合いになった際には一瞬だが殺意さえ抱いている。
ダブリンでのミンドラとの交戦時には未整備のガンダムMk-IIで単身出撃するが、同感に搭載されていたサイコガンダムMk-IIのサイコミュの波動を感知し、恐怖する。さらに量産型バウを駆るアリアス隊の襲撃により窮地に陥ったが、ファ・ユイリィと共にダブリンにて療養中であったカミーユ・ビダンのサポートにより、危機を脱する(この時の戦いでプルは劣勢に陥った自分に思念の「声」を送り続けたカミーユを「やさしい人」と評している)。しかしガンダムMk-IIは大破、プル自身も重傷を負った。
その後、グレミーの擁するサイコガンダムMk-IIがアーガマを急襲した際、プルは解体中のキュベレイMk-IIにて出撃、これと対峙する。サイコガンダムMk-IIにはプルの分身とも言うべきプルツーが搭乗しており、彼女の出現にプルは戸惑いつつも、アーガマを護る為に必死の抵抗を試みる。プルは劣勢となり、駆けつけたジュドーのΖΖガンダムによって危機を脱する。やがてプルはプルツーが己の分身であることを見抜き、最期はジュドーを護る為に自ら盾となり、死亡する。
その後もプルは思念体となってジュドーを見守り続けており、アクシズ崩壊時にジュドーがプルツーと対峙した際には彼と共にプルツーに語りかけ、プルツーをグレミーの呪縛から解き放っている。
尚、GUNDAM EVOLVEにて、ジュドーの前にプルのクローンらしき人物(プルツーと同じノーマルスーツを着用していた)が搭乗するキュベレイMk-IIが登場する(プルツーである説もある)。
[編集] ゲームでのプル
[編集] スーパーロボット大戦シリーズ
高い能力値や便利な精神コマンド、そしてニュータイプ(または強化人間)能力による補正もあって、ジュドーら主役級のニュータイプまでとはいかないが十分主戦力として戦える強さを持つ。また、彼女とプルツーの説得イベントはシリーズの恒例となっている(作品によってはどちらか一方しか仲間に出来ないことがある)。原作にはない特殊台詞が多く、プルツーとの合体攻撃もある。
[編集] ガンダム無双
今回はジュドーではなく、ドモン・カッシュとミリアルド・ピースクラフトと組むようになり、ドモンのガンダムを呼ぶのを真似たり(しかもちゃんと呼べたのでドモンが質問するも秘密と言って明かしてくれない)、ルー・ルカとのジュドーの取り合いでジュドーを嫌ったりするなどの設定がある。 また、プルとプルツーの戦いもあるが原作とは違いガンダムファイトのような気分で戦っている。
[編集] 命名の由来
「エルピー・プル」の名の由来には諸説あり、「エルドラド・ピープル」あるいは「エルフ・ピープル」「エレ・ピープル」から来たとするものや、当時話題となったロリコン雑誌「レモンピープル」から来たとするもの等が存在する。特に後者の理由に関しては、彼女が現代における、いわゆる「妹萌え」、「双子萌え」の先駆け的存在にあたる故とも言われている。 『機動戦士ガンダムΖΖ』を監督した富野由悠季は同作品のアフレコに際し、声優としてプルを演じた本多知恵子に「おじさんから見て可愛いという感じで」との演技指導を行ったという(ジ・アニメ誌1986年8月号による)。
[編集] 搭乗機
- AMA-004-2 キュベレイMk-II
- RX-178 ガンダムMk-II(一時的に搭乗)
- MSZ-010 ΖΖガンダム(一時的に搭乗)
[編集] 受賞歴
- 第9回アニメグランプリ女性キャラクター部門1位
- 第4回日本アニメ大賞ファン大賞女性キャラクター賞
[編集] その他
徳間書店よりアニメージュ文庫としてプルの印象的なシーンを集めた小冊子「機動戦士ガンダムZZ エルピー計画」が発売されている。
水原賢治の漫画『機動戦士ガンダム0084 Psi-trailing』では、宇宙世紀0084年にグレミー直属のニュータイプ研修生として登場。アクシズを離れるシャア・アズナブルを引き止めたいミネバ・ザビのために、MSで出撃し追いかけようとした。なお、設定面で矛盾が多く、コミック自体は公式設定という訳ではない。