エチルアミン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エチルアミン | |
---|---|
IUPAC名 | エチルアミン アミノエタン |
別名 | モノエチルアミン |
分子式 | C2H7N |
分子量 | 45.08 g/mol |
CAS登録番号 | [75-04-7] |
形状 | 無色~淡黄色液体 |
密度と相 | 0.689 g/cm3, 液体 |
融点 | −80 °C |
沸点 | 16.6 °C |
SMILES | CCN |
出典 | [1] |
エチルアミン (ethylamine) は有機化合物の一種で、示性式が CH3CH2NH2 と表されるアミン。別名をモノエチルアミン。強いアンモニア臭を呈し、ほとんどの溶媒に可溶で弱い塩基性を持つ。工業化学や有機合成の原料として広く用いられる。
目次 |
[編集] 合成
実験室においてエチルアミンはエチレンとアンモニアに触媒を作用させて合成することができる。
- H2C=CH2 + NH3 → CH3CH2NH2
やはり適切な触媒のもと、アセトアルデヒドの還元的アミノ化によっても合成される。
- CH3CHO + NH3 + H2 → CH3CH2NH2
[編集] 反応
エチルアミンと塩化スルフリルからスルホンジアミドとし、そこへ次亜塩素酸ナトリウムによる酸化を施すとジエチルジアゼンが得られる[2]。
CH3CH2NH2 + SO2Cl2 → (CH3CH2NH)2SO2
(CH3CH2NH)2SO2 + NaOCl →→ CH3CH2N=NCH2CH3
[編集] バーチ還元
エチルアミンに金属リチウムを溶かし込むと、イオン性の錯体 [Li(amine)4]+(amine = エチルアミン)と溶媒和電子が発生する。そこからエチルアミンを留去するとまた金属リチウムに戻る。溶媒和電子を含むエチルアミン溶液は、ナフタレン[3]やアルキンなどの不飽和化合物をバーチ還元により水素化することができる。