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ウェンディーズ - Wikipedia

ウェンディーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ウェンディーズ(英:Wendy's)はデーブ・トーマスによって設立されたアメリカ合衆国の会社「Wendy's International, Inc.」が運営するハンバーガーを中心とするファストフードレストランのチェーンである。

アメリカ、カリフォルニア州サンノゼのウェンディーズ
アメリカ、カリフォルニア州サンノゼのウェンディーズ

目次

[編集] 概要

ウェンディーズが展開している国・地域の図
ウェンディーズが展開している国・地域の図

ウェンディーズ・レストランの1号店は1969年11月15日オハイオ州コロンバス市に開店し、1985年までに3,000店以上を擁するチェーンに拡大するなど速い成長をみせた。しかし、1980年代中頃には業績が悪化し、1989年、デーブ・トーマスは引退し、ウェンディーズ向けのコマーシャルを始めるなど、2002年に亡くなるまでレストランの再建に力を尽くした。ウェンディーズとの名称は、当時 「ウェンディ(Wendy)」 のニックネームで呼ばれた(当初は「ウィンダ(Winda)」だったそうだが、本人にとって発音が難しかった為変えたと言う)デーブ・トーマスの娘メリンダにちなんでいる。本社はオハイオ州ダブリンに所在する。

1995年カナダ最大のファーストフード及びコーヒードーナツチェーン店ティムホートンズ合併し、「Wendy's International, Inc.」となった。それ以来、ウェンディーズ・レストランに加え、ティムホートンズの店舗をアメリカ合衆国で展開している。

[編集] 日本での展開

株式会社日本ウェンディーズ
Wenco Japan Inc.
種類 株式会社
本社所在地 東京都港区港南2-18-1 JR品川イーストビル7F
設立 1970年2月9日(株式会社ドムドム)(注1)
資本金 1億円
従業員数 125名
主要株主 株式会社ゼンショー
外部リンク http://www.nihon-wendies.co.jp/
特記事項:注1:1980年にウェンディーズ事業の開始にあたり「株式会社ウェンコ・ジャパン」に商号変更。1997年3月にドムドム事業を現在のオレンジフードコートに譲渡しウェンディーズ単独の事業会社となった。
  
初期の店舗イメージを残すウェンディーズ所沢店
初期の店舗イメージを残すウェンディーズ所沢店
近年の一般的なビルイン型店舗のウェンディーズ京橋店
近年の一般的なビルイン型店舗のウェンディーズ京橋店

日本での事業は、「株式会社日本ウェンディーズ」が行っている。現在はゼンショーの子会社であるが、日本進出当初はダイエーグループの企業であった。

1970年代後半、ダイエー創業者の中内功が、米国を視察した際にWendy'sの存在を知り感激し、早速日本での展開を指示したところから日本での歴史は始まる。この時点で、ダイエーグループには、ハンバーガーショップチェーンドムドムを運営する「株式会社ドムドム」があり、効率化の意味も含めWendy'sの受け皿としてこの会社を選び、米Wendy'sとフランチャイジー契約を結ぶにあたり「株式会社ウェンコ・ジャパン」と社名変更、社内にドムドム事業部とウェンディーズ事業部を設けた。

このフランチャイジー契約には、売上高や店舗数などの年次目標値が設定されていたため、後に利益の足を引っ張ることになる。当時、米Wendy's社は、一国に一つのフランチャイジーしか認めておらず、このフランチャイジーは Wenco XX (XXは国名)を名乗る旨の条件があったと推察される。ちなみに、Wenco Japan とは、Wendy's corporation Japanの略とされる。

1980年東京都中央区銀座7丁目の中央通り沿いに第1号店となる銀座店を出店(現在は閉店)。以後、原宿青山と全国的に知名度の高いエリアに順次出店した。これら3店舗は、以後の販売促進活動において「銀座・原宿・青山でお馴染みのウェンディーズ」などとして代表的な店舗として扱われていくが、東京都それも23区内を中心とする極端なドミナント出店と、テレビコマーシャルを一切行わない方針であったこともあり、なかなか知名度は上がらなかった。

展開5年後の1985年時点で、東京23区外には、神奈川県横浜市の伊勢佐木町店、元町店、鎌倉市の江ノ島店(初代)、千葉県船橋市の船橋店、埼玉県所沢市の所沢店しかなかった。このうち元町店と江ノ島店はほどなく閉店した。

バブル期の1980年代後半には、店舗の入居時の賃料や保証金が重くのしかかり、売上はそこそこあっても利益が出ない体質の店舗が目立ち始め、前述の2店舗の他、阿佐ヶ谷店、虎ノ門店、下北沢店、武蔵野店などを閉店した。

この頃、3年間の期間限定で山口県岩国市に岩国店があった。これは岩国飛行場に駐留するアメリカ海兵隊ファストフード店を誘致するにあたり、隊員の投票によりWendy'sが選ばれ出店を要請されたという経緯があり、ドミナントから遠く離れたエリアであったが、これに応えて出店したものである。

1990年、神奈川県横浜市に数年振りとなる横浜ビジネスパーク店を出店、以降神奈川県東部(横浜市、川崎市横須賀市)にもゆるやかなドミナントを形成した出店を進めることとなり、特に横須賀店は米軍横須賀基地のすぐ近くのダイエー系ショッピングセンターの表に出店し、アメリカ人客が多く利用し入れ替わりの激しいテナントの中でも開店以来、好売り上げをあげる店となった。

同年、関西第1号店となる兵庫駅前店を兵庫県神戸市に出店。以降、第3のドミナントとして神戸市内での出店を加速させる。ちなみにこの兵庫駅前店はドムドムからの転換店舗の国内第1号でもあった。ウェンディーズの出店を加速させるためにドムドムからの転換は多数計画されていたが、ウェンディーズとドムドムとでは収益率に違いが大きく、実際に転換されたのは数店舗に留まった。

1997年3月、ドムドム事業部の一切を同じダイエーグループの株式会社ダイエーファーストフーズサービスに譲渡(同社はこれを機に株式会社オレンジフードコートに社名変更)。これにより株式会社ウェンコ・ジャパンはウェンディーズの単独運営会社となったが、ドムドムから見れば正に「軒を貸して母屋を取られる」こととなった(もっとも、オレンジフードコートの社長にはウェンコ・ジャパンの社長であった谷口俊彦が就任し、役員もドムドム事業部出身者が大半を占めたため、実質的にはドムドムがダイエーファーストフーズサービスを吸収したようなものであった)。

1990年代末期、ようやく全国で100店舗体制を達成。米Wendy's社との契約事項に100店舗出店があったためバブル期以後は撤退店舗はなかったが、これ以降スクラップ&ビルドを繰り返し現在の店舗数はこれを下回っている。このうち、ドミナントから大きく離れた香川県2002年岡山県2005年に店舗が消滅(両県ともダイエー店舗内の1店舗しかなかった。香川県はダイエー屋島店内にあったが、ダイエーがウェンコ・ジャパンを売却する以前に撤退、その後にマクドナルドが入ったが、ダイエーの閉店により同店も閉鎖)している。

2002年12月、同じダイエーグループだったビッグボーイともどもゼンショーに身売りされている。

ホームページアドレスは、ダイエー傘下の株式会社ウェンコ・ジャパン時代は、「www.wenco-japan.co.jp」であった。現在は社名が「日本ウェンディーズ」になったことに伴い「www.nihon-wendies.co.jp/」に変更されている。

[編集] 略歴

  • 1970年2月 - (株)ドムドム設立。
  • 1980年 - (株)ウェンコ・ジャパンに社名変更。
  • 1980年5月2日 - 東京銀座に1号店「銀座店」オープン
  • 2002年12月 - 全株式がダイエーからゼンショーに売却され、後に社名を(株)日本ウェンディーズとする
  • 2005年6月30日 - 江ノ島店が閉店(開店から約1年で。以前はマクドナルドがあった場所)
  • 2008年5月23日 - 税込み105円の商品を税込み99円に値下げし、「99ウェンディーズ」を本格展開

[編集] 特徴

オーストラリア産の牛肉を使い、解体から流通まで一切冷凍しない独自の製法(ノンフローズン特製パテ)で一枚ずつ焼き上げる。現在はハンバーガーサイズにスライスされたサイズで納品されているが、1980年代半ばまでは10Kg以上もあるミートの塊の状態で納品され、店舗で1枚1枚スライスしていた。

オーダーを受けた後、会計をしている間に商品が出てくるので作り置きをしていると思われがちだが、開業当初から、それまで日本にあったハンバーガーチェーンと異なり、作り置きをしないオーダーメイドシステムを導入。このポリシーは現在でも守られている。

同じく作り置きをしないモスバーガーフレッシュネスバーガーと違ってすぐにサービングされる秘密は「ミートパティを焼き続ける」ことにある。常に焼きたてのミートを準備しておき、客が注文をしてからトッピング・ラッピングをすることによりクイックサービスを実現している。

当然のことながらミートは焼き続けると硬くなりハンバーガーには向かなくなるが、そのような焼き時間の長くなったミートをサイドメニューのチリに使うことにより、ロス(廃棄)することなく有効に活用するメニュー構成となっている。

開業当初は「アッセンブリー(assembly:流れ作業)ライン」と呼ばれるレジスターが1台しかない独特の方式であった。これは、レジスター係が客の注文を受けると同時にスタンドマイクでオーダーを厨房にコールし会計まで済ませ、レシートを隣の従業員に渡す。レシートを渡された従業員はコーディネイターと呼ばれ、レシートを見ながらドリンクを作ると共に、出来上がった商品をトレイに取り揃えて客に提供する、という仕組みであった。

しかし、客数が多い日本の店舗では支障を来たすことが多く、1980年代半ば以降、現在一般的に見られる複数台のレジスターと、注文を受けた従業員が取り揃えと商品提供まで受け持つカウンタースタイルに改められた。しかしながら、マイクでのコールは多くの店舗で残り、独特の雰囲気を醸し出す一因となっていた。

現在では、レジでの注文が瞬時に厨房のモニタに表示されるシステムが一般化され、マイクシステムを持つ店舗は少数派となった。

日本では大手ハンバーガーチェーン店としては珍しい、トマトなど野菜をたっぷりサンドしたハンバーガーがある。 使用される食材も、セントラルキッチンなどで加工(カット)されたものではなく、ピクルスを除いた殆どの野菜が生の原型のまま店舗に納品され、それを店内で加工して提供している。これはメインとなる食材であるレタストマトオニオン等においても例外ではない。

店内で販売している飲料は、開業以来日本コカ・コーラ株式会社の製品を提供していたが、1990年代末期よりサントリーが中心で(一部ペプシリプトン商品を含む)、アメリカンなハンバーガーと、日本の代表飲料メーカーのドリンクとの特異な組み合わせとなっている。

親会社のゼンショーの方針により、すき家などと同様店舗の電話番号は公表しておらず、アルバイトの募集や問い合わせは共通の電話番号で行っている。

最近だんだんポテトの太さが太くなっている。[要出典]

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ


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