アルバ (詩)
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アルバ(alba、意味は「日の出」)とは、オック語トルバドゥールの抒情詩のサブジャンルで、一夜をともにしながら、それぞれの配偶者への発覚を恐れて別れなければならない恋人たちの切望が歌われる。
[編集] 概略
アルバに登場する共通の人物は、「guaita」(見張り、番人)と呼ばれる、恋人たちに別れの時が来たことを告げる女性の友人である。guaitaは居眠りするか、不注意をしでかすか、もしくは、あまりに早く別れさせるかして、恋人たちに責められる。恋人たちは、女性の夫だけでなく、「lauzengiers」(嫉妬する恋敵)も恐れている。
次に挙げるのは作者不詳のアルバである。許されざる恋の一夜を明かして別れる時の、恋人の淑女に対する騎士の切望が歌われている。このスタイルの表現は一般的だが、特定の韻文が非定型的なストロペ( strophe)のパターンの中で使われる。
- Quan lo rosinhols escria
- ab sa part la nueg e.l dia,
- yeu suy ab ma bell'amia
- jos la flor,
- tro la gaita de la tor
- escria: "Drutz, al levar!
- Qu'ieu vey l'alba e.l jorn clar.
- --大意「ナイチンゲールが歌う間、夜も昼も、花の下で、私は美しき人とともにいる。塔から我等のgaitaが叫ぶ。「二人とも、起きて! はっきり見えます、日の出と太陽が」。
オック語のトルバドゥールの影響を受けて、ドイツではミンネザングたちが「ターゲリート」(Tagelied)、北フランスではトルヴェールたちがaube(オーバド、オーバード、朝の歌)という類似したジャンルをそれぞれ開発した。「アルバ」はガリシア・ポルトガル語(Galician-Portuguese)のtrovadorismo運動に移入されたが、現存しているものは唯一Nuno Fernandes Torneolの作ったものだけである。
[編集] オック語のアルバの一覧
作者 | インキピット | タイプ | 備考 |
---|---|---|---|
Bernart de Venzac | Lo Paire el Filh el sant Espirital | 宗教 | |
ラインバウト・デ・ヴァケイラス | Gaita be gaiteta del castel | 世俗 | |
ギラウト・デ・ボルネーユ | Reis glorios, verais lums e clartatz | 世俗 | |
Folquet de Marselha | Vers Dieus el vostre nom e de Sainta Maria | 宗教 | |
Cadenet | En sui tan cortesa gaita | 世俗 | |
Raimon de las Salas | Deus aidatz | 世俗 | |
Bertran d'AlamanonかGaucelm Faidit | Us cavalier si jazia | 世俗 | |
Guilhem d'Autpol | Esperansa de totz ferms esperans | 宗教 | |
ギラウト・リキエル | Ab plazer | 世俗 | |
ギラウト・リキエル | Qui vuelha ses plazer | 宗教 | |
Uc de la Bacalaria | Per grazir la bon'estrena | 世俗 | |
Peire Espanhol | Ar levatz sus, franca cortesa gen | 宗教 | |
Berenguer d'Anoia | Gaita, be gardatz | 宗教 | |
作者不詳 | En un vergier, sotz folha d'albespi | 世俗 | |
作者不詳 | Ab la gensor que sia | 世俗 | |
作者不詳 | Quan lo rossinhol escria | 世俗 | cobla esparsa |
作者不詳 | Dreitz que vol dreitamen amar | 世俗 | cobla esparsa |