アペリーの定理
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アペリーの定理(アペリーのていり)とは、ζをリーマンゼータ関数としたとき、ζ(3)は無理数である、という定理である。
1978年にフランスの数学者ロジェ・アペリーが、周囲が全く予期しない裡に、この事実の証明を発表した。アペリーの証明は、一箇所手計算では出来ないところが含まれているといわれており、またその方法が未だに他のζの奇数値に対して一般化できないこともあり、非常に謎めいたものとなっている。後にボイカーズのルジャンドル多項式を使った証明やネステレンコの証明などが発表されている。
アペリーはフランス人数学者で、当時隆盛を誇っていたブルバキとは疎遠に、独自でこの方法を開拓した。
Zudilinは、ζ(5), ζ(7), ζ(9),ζ(11), の内、少なくとも一つは無理数であることを示した。
[編集] 参照
- Apéry, R. "Irrationalité de ζ(2) et ζ(3)." Astérisque 61, 11-13, 1979.
- Zudilin, W. "One of the Numbers ζ(5), ζ(7), ζ(9),ζ(11) Is Irrational." Uspekhi Mat. Nauk 56, 149-150, 2001.