アッカド語
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アッカド語(アッカドご)は古代メソポタミアで、主にアッシリア人やバビロニア人に話されていた言語。当時は国際共通語でもあった。アフロ・アジア語族セム語派に分類される。現在知られているなかで最も古いセム語である。楔形文字で表記された。またシュメール語からの借用語が非常に多いのも特徴の一つである。
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[編集] 時代区分・方言
アッカド語は歴史・地理的に次のように区分される。
- 紀元前2500年ごろ-紀元前1900年ごろ 古アッカド語
- 紀元前1950年ごろ-紀元前1530年ごろ 古バビロニア語(南部)/古アッシリア語(北部)
- 紀元前1530年ごろ-紀元前1000年ごろ 中期バビロニア語(南部)/中期アッシリア語(北部)
- 紀元前1000年ごろ-紀元前600年ごろ 新バビロニア語(南部)/新アッシリア語(北部)
- 紀元前600年ごろ-紀元後100年ごろ 後期バビロニア語
非常に大雑把な差異としてバビロニア語では母音が連続した場合に短縮して発音されたのに対し、アッシリア語では母音が連続しても短縮せず元の形が保たれる。バビロニア語もアッシリア語も時代が下るにつれアラム語の影響を大きく受け、最終的にはアラム語に圧倒されてアッカド語は使用されなくなった。
[編集] 楔形文字
アッカド語の表記は楔形文字によるシュメール語の表記法を借用したものである。楔形文字は、声門閉鎖音、咽頭閉鎖音、強調子音を表すことができないことに加え、音節文字であったため、アッカド語の表記には向いていなかった。そのため、その表記法は表音的・表意的な表記をまぜた複雑なものになっている。
[編集] 文法
屈折語。名詞は主格・対格・属格の3つの格、単数・双数・複数の3つの数を区別するが、複数形の場合には主格、対格は同一の語形を取り、属格と分けられる。動詞は主語の人称を示す。アッカド語の動詞活用で多くの研究者がユニークな点として言及するのは、完了態と未完了態の二つがあり、時制よりも状態の方が重視されたという。定冠詞(英語のthe や、アラビア語のalに当たる)は存在しない。
多くのセム語と異なり、語順は〔主語-目的語-動詞〕。この語順はシュメール語の影響で生まれたものとも考えられている。
[編集] 関連項目