GROMACS
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GROMACS (Groningen Machine for Chemical Simulations) は、グローニンゲン大学で開発された分子動力学シミュレーションのソフトウェアパッケージである。フリーソフトウェアであり、GNU GPLライセンスに基づいて自由に改変することができる。
地球上で最速の分子動力学ソフトウェアを目指しており、並列計算を前提としたプログラミングがなされている。プログラムの大部分はC言語で記述されており、同じグループが以前に開発したGROMOS(FORTRAN 77ベース)が参考にされている。3DNow!やSSEなどの拡張命令を用いたアセンブリ言語のルーチンが実装されており、高速な計算が可能となっている。
力場はGROMACS, GROMOS, OPLS-AAが標準で使用可能であり、AMBER, CHARMMはWebでダウンロードすれば使用可能である。
目次 |
[編集] 機能
[編集] シミュレーション
- シミュレーション(分子動力学、ランジェバン動力学)
- エネルギー最小化(共役勾配法、最急降下法)
- 基準振動解析
[編集] アンサンブル
- Weak Coupling 法 (温度・圧力制御)
- Nose-Hoover 法 (温度制御)
- Parrinello-Rahman 法 (圧力制御)
[編集] 長距離相互作用の取り扱い
- カットオフ近似 (Group based, twin-range, スイッチング関数,シフト関数)
- PME (particle mesh Ewald)
- PPPM (particle-particle particle mesh Ewald)
- Reaction Field
- ユーザ定義テーブル関数
[編集] 自由エネルギー計算
- 熱力学的積分法 (thermodynamic integration)
- 自由エネルギー摂動法 (free energy perturbation)
- 試験粒子挿入法 (test particle insertion)