ヒメニオイガメ
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?ヒメニオイガメ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Sternotherus minor (Agassiz, 1857) |
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ヒメニオイガメ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Loggerhead musk turtle |
ヒメニオイガメ(姫匂亀、Sternotherus minor)は、爬虫綱カメ目ドロガメ科ニオイガメ属に分類されるカメ。
目次 |
[編集] 分布
[編集] 形態
最大甲長14.5cm。背甲は黒や褐色、クリーム色等で、黒い斑点が入ったり放射状の模様が入ったり逆に斑紋が入らない個体もいる。
- S. m. minor オオアタマヒメニオイガメ
Loggerhead(馬鹿頭)Musk Turtleの別名の通り頭部が巨大化する。(Loggerhead turtle、Loggerhead sea turtleだと別種アカウミガメの意)頭部には黒い斑点状の模様が入ることが多い。
- S. m. peltifer スジクビヒメニオイガメ
本亜種は名前の通り頸部に黒い縦縞が見られるが、個体によっては縞が途切れていたりない個体がいる。基亜種に比べ頭部は巨大化せず、黒い虫食い模様が入ることが多い。
[編集] 亜種
- Sternotherus minor minor (Agassiz, 1857) オオアタマヒメニオイガメ
- Sternotherus minor peltifer Smith & Glass, 1947 スジクビヒメニオイガメ
[編集] 生態
河川や池沼に生息し、隠れることができる岩場や水草、倒木の周辺を好む。あまり水から上がることはないが、水中では泳ぐというより水底を歩き回る。 ニオイガメの名の通り外敵に襲われると臭腺から匂いを出すが、飼育された個体では匂いを出すことは極めて稀。
肉食性の強い雑食性で貝類を好むが、魚類、昆虫類、甲殻類、水草等も食べる。基亜種の頭部が大きいのは貝類を噛み砕くための適応と思われる。
繁殖形態は卵生で、1回に2-5個の卵を産む。
[編集] 人間との関係
ペットとして飼育されることがあり、日本にも輸入されている。流通するのは主に基亜種で、スジクビニオイガメの流通は稀。飼育下では堅い餌を食べる機会が少ないためか頭部が大型化することは少ない。協調性があまりよくないため、繁殖時以外は基本的には単独飼育となる。あまり大型化しないため大型のケージを必要とせず、室内の水槽飼育での繁殖例も多いことから近年は飼育に適したカメとして紹介されることも多く人気がある。