イチキュッパ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
イチキュッパとは、日本において、小売業が商品を販売する際に広く用いている、消費者の購買意欲を高める価格戦略のひとつである。多くの場合、イチキュッパは198円または1980円であると言う意味で使用されることが多い。類似するものに、キュッパ(98円、980円)、ニーキュッパ(298円、2980円)、サンキュッパ(398円、3980円)、ヨンキュッパ(498円、4980円)などがある。消費税込みのものとそうでないものがあり、税込みでないものがあるのは、店側が商品をより安いものであると消費者に思わせるためである。
目次 |
[編集] 使用方法
主に比較的低価格の商品を販売するときに使用する。スーパーマーケットなどに行けばどこかで目にすることが多い。198円均一などとチラシで宣伝することもある。百貨店などでもセールなどをする場合はイチキュッパを使用することもある。その場合、198円ではなく、1980円を意味することが多い。
[編集] イチキュッパが好まれる理由
まず一つ目に、値段が割安に感じられるからである。200円と198円では、価格の差はほとんどない。しかし、 200円が手元があるとき、198円の商品を購入するとお釣りが2円返ってくる。 店側にとっては、200円で売れるものを198円で売ることは単純に計算すると2円の損になるが、計算上2円得した消費者は、それ以外の多数の利益の高い商品も買うことが多い。よって店側は2円以上の利益を得るのである。どちらかというと、消費者より小売業のほうがイチキュッパを好む。また、イチキュッパは語尾がパで終わるため音感がよく、8は日本では末広がりで縁起が良いともされるため、よく使われるともいわれる。
[編集] 末尾の数字の地域性
日本では、商品の値段表示で上記の 1,980円などのように端数の末尾の数字が8になることが多く、伝統的な商習慣となっている。 海外では、たとえば、北米の場合、2.99ドルや199ドルのように末尾の数字を 9 にすることが多い。